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ボンガイチニョの日常世界

いつでもノーテンキ。 趣味は哲学・映画・音楽・バイク。バイクは免許取得中。

【映画】遅ればせながら沈黙のレビュー

こんにちは。

ボンガイチニョです。

 

今日は特筆すべきことがなにも起きなかったので、沈黙のレビューを書きたいと思います。

 

沈黙は梅田のTOHOシネマズで窪塚洋介さんの舞台挨拶つきの回でみました。

窪塚さん、かっこよすぎませんかね。

 

それはさておき沈黙のレビュー。ネタバレは最低限ですがありです。

 

沈黙のテーマは信仰心。これは間違いないです。

沈黙を続ける神。沈黙の内に聞こえる声。

沈黙というタイトルから神の不在を考える人も多いかもしれませんが、マーティン・スコセッシ監督はほぼ確実に神の存在を前提としています。

 

沈黙のテーマを考えるとき、ハンス・ヨーナスの『アウシュビッツ以降の神』を思い出しました。

ヨーナスはアウシュビッツの悲劇のあとでいかなる神を考えることができるのか、アウシュビッツの悲劇のあとの時代を人間はいかに生きていくべきかを考えました。

 

沈黙で描かれる世界も、圧倒的で理不尽な悲劇に対して神は沈黙しています。

信仰とはなんなのか、いかにして人間は生きていくべきなのか。

そういうことが全編通して訴えかけてきました。

 

ここからは少し演技や演出にスポットを当てていきます。

 

窪塚洋介さん演じるキチジローはほんとうに単純にみると、弱い人間と評されるかもしれませんが、おそらく彼の内包する強さをスコセッシ監督は出したかったのではないかと思います。よくこんな難しい役を完璧に演じきったなという感じです。

 

窪塚洋介さんの演技も素晴らしかったですが、なによりも素晴らしかったのが塚本晋也さんのモキチの演技でしたね。

海に磔にされて水責めを受けているときの塚本さんの演技はもはや演技ではないですね。完全に圧倒されました。

 

アンドリューガーフィールドさん演じるロドリゴとアダムドライヴァーさん演じるガルぺの別れのシーンは僕が見た映画のなかでもトップレベルのシーンでした。

知らないうちに涙がでるような素晴らしいシーンでした。

窪塚さんが舞台挨拶でこのカットは100テイクくらい撮っていたと言っていました笑。

 

神の視点を思わせるようなカメラワーク・演出がとてもよかったですね。このカメラワークが序盤にあったことからこの作品において神の不在が描かれているわけではないことを確信しました。

また、『沈黙』というタイトルの通りほとんど音楽が使われていなかったし、誰も話していない「沈黙」が効果的に機能していました。

 

沈黙、素晴らしい映画ですよ。

私(おそらく多くの日本人)は西洋的な神・信仰の概念を実感として深く理解することは難しいです。そのため、沈黙で表現されている神学的テーマを考えきることは難しいでしょう。

しかし、日本人として(非西洋的な信仰をもつ人間として)この映画に触れることによって得られるものは少なくないと思います。

 

みなさんも暇があればぜひみてください。

 

では。